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シングルの闘病-経済面の心配

がんの診断が下った時はほんとうにショックでした。

治療のこと、自分の寿命のこと、仕事のこと、
色んな不安が並行して浮かびましたが…

そのひとつが「お金、どうしよう」でした。

私は今休職中で職場からの給与は出ていませんが
 ①小額の生命保険金と
 ②会社の健康保険の傷病手当金というもの
を治療と生活費にあてることができています。
また、会社側の配慮で
休職した最初の月は、
春に更新されたばかりだった有給や
出張の代休などをつなげてもらって
普段と同じお給料をいただきました。
たいしたことのない額ですが、
この先いつ仕事に戻れるかわからないので
それでもありがたかったです。

特に②の健康保険の傷病手当金のことは
全然知らなかったのですが
これは助かりました。

何でこんなことをあけすけに、と思われる向きもあるでしょうが
私と同じようにひとりで社会人生活を送っていて
「経済的な不安を解消するためだけ」に休職を迷っている方がいれば
安心材料になるかもしれないと思い、書いています。
実際私は②のことをもっと早く知っていれば良かったな、と思ったものですから・・・

シングルで社会人をされている方で、私のように30代半ばともなれば
経済的にも独立されている方も多いと思います。
病気にかかっているという事実だけでなく、
お財布的にも当座の蓄えで太刀打ちできるのかどうか、という不安を感じると思います。
住民税や年金、それから生命保険など、
お給料から天引きされていたものも払っていかないといけないので
治療や生活費以外にも、必要なお金があるからです。

検査や診断の間は
仕事の合間にひとりで病院へ行って受けきた方もたくさんいるはずです。
だからお金のことも、いきなり相談するにも相手に迷うと思います。

私も告知の直前まではずっとひとりで検査を受けていて、
検査結果を教えてもらう時についてきてくれた妹には、
しばらく母には黙っているようにお願いをしました。
誰にも言わずに黙って見守っていてくれた妹には
本当に感謝しています。

なぜそうお願いしたのかというと
私達家族は、数年前に父をなくしています。がんでした。
病院で見つかった時には、転移が進んでいる状態でした。
仲の良い家族でしたので、その悲しみをやっと乗り越えたところでした。
父の治療に手をつくしたので母に経済的に頼ることは難しい状況です。

なのでまずは静かに自分の気持ちを整理したかったのと
治療や経済面も含めて情報を整理した上で、母には伝えたかったのです。

次回は、生命保険と傷病手当金の
もう少し細かい手続きを思い出して書いてみたいと思います。

シングルでも、少しでも安心して闘病できるように・・・

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# by reeelax | 2009-01-16 14:08 | 休職中の医療費生活費

旬の食材の力を信じる-白菜サラダ

旬の食材は、自然のパワーがたくさん詰まっているから
体を助けてくれるような気がしている。

ひとり暮らしなので、つい料理がおそろかになりがちだけれど
点滴のあと副作用が収まったら、
シンプルなレシピを探しては旬の食材を食べています。

この冬はまっているのが白菜サラダ。

白菜を手でちぎって塩でもんで、
しんなりしたらレモン汁とごま油をまぜこみ
黒こしょうとお醤油で味を調整。
最後にかつお節をかけるだけ。

白菜の甘みを引き出してくれる
レモン汁とごま油の風味が気に入ってしまった。

レシピは高山なおみさんの「野菜だより」という本から。
副題の『季節のいきおいを丸ごと食べる』が素敵。


野菜だより

高山 なおみ / アノニマスタジオ



自分のできる範囲で
体によさそうなことを選んで、今日も楽しもう。
少しずつでも、長く続けられることを探そう。そう思っています。

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# by reeelax | 2009-01-15 15:37 | 日々のこと

乳がん治療スケジュール 私の場合

私は診断を受けた時点で「局所進行乳がん」でしたが
術前化学療法により病理学的完全奏功を得ました。
手術により取り出した組織に、顕微鏡レベルでもがん細胞が見つからないほど
術前化学療法に効果がありました。

針生検(注射のようなもので組織を吸引します)の結果、
胸のしこりのほかに、
同じ側のわきの下のリンパ節と、鎖骨の上下のリンパ節に転移が認められました。
骨やその他の臓器にはまだ転移がみつかっていません。

乳がんのステージで言うと3Cです。
しこりが6cmと大きいため、すぐ手術ではなく
抗がん剤でなるべくしこりを小さくしてからということになりました。

その方が体への負担も小さいですし、
しこりが大きく育っていた間に
リンパにのって既に全身へ飛び散っているであろう小さながん細胞をたたいて
他の臓器への転移や、再発のリスクを下げる、という目的です。

(理論的には、しこりがこのサイズに育つには
10年位経っていることになるそうなのでもうびっくり。
そんな時から私の体に生まれていたなんて、もう仕方がないですよね。
病院で先生が教えてくれたその一言で、
過去の生活習慣やら、激務を悔やんだりする気がなくなってしまいました。
10年前なんて社会に出たてですもの・・・)

今は次のようなスケジュールで治療をしています。
青字が現在私の進んでいる場所です。

*検査 (針生検査・超音波・MRI・骨シンチ)

*術前化学療法6ヶ月

AC療法3ヶ月(3週間に一度の点滴×4回)
ウイークリータキソール3ヶ月(週に一度の点滴を3週間+1週間の休みを繰り返して計12回)
タキソール9回目からハーセプチンを併用。 
2009年4月7日にタキソール全12回終了。
手術までの間、ハーセプチンを週一回ずつ点滴。

*検査 (化学療法でどれくらい変化があったか。超音波とMRI)

*手術 入院は週末も含め13日間
 (乳房のしこりは消え、瘢痕のみになったので部分切除(いわゆる"温存"))
 (右わきの下のリンパ節はレベル2まで郭清)


*退院直後から傷口が開いてしまい、通院にて処置中


*病理の結果は断端陰性。
 胸、わきの下のリンパともに生きているがん細胞は顕微鏡レベルでもひとつも見つかりませんでした。
 抗がん剤がよく効いた模様。
 
*術後ハーセプチン再開。
 (ハーセプチンのトータル投与期間が、術前術後あわせて1年間になる期間だけ。)
→2010年5月終了。


*術後ハーセプチン再開と共にホルモン療法開始。 
 タスオミン(タモキシフェン)の錠剤を毎日一錠。
 当初5年間の予定を延長し、おそらく10年とすることに。(追跡調査の結果を参考にする)

現在7年経過。


*傷口の再縫合を予定していたが、自力での回復のペースが良いため
 自然に塞がるのを待つことに。
 処置のために定期的に通院中。→無事塞がり、放射線へ


* 放射線50グレイ
1週間に5日×5週間。
術側の胸・鎖骨エリア・術側の胸の乳腺と、健側の胸の乳腺が隣接しているため、健側の胸の内側も。
直後は赤く日焼けのようになりましたが、放射線後半年経った現在は色素沈着などはなく、
健側と同じ見た目に戻っています。

* 婦人科検診(体がん、頸がん、内診、卵巣エコー)は今の所問題なし

*術後2年程で、生理様の6日間の出血を確認。術前化学療法で生理が停止してから2年6か月振り。
 タスオミンは、ほぼ飲み忘れなく毎日服用していた。
 女性ホルモン値の検査を予定中。

*術後5年の10月、生理様の約5日間の出血を確認。


今まで大きな病気をほとんどしたことがなかったので、
術前化学療法6ヶ月、と知った時点で既にクラァーっと来ました。
仕事のことも、経済的なことも本当に不安で一杯でした。
その時のことについてはあらためて書こうと思いますが、
とにかく私は、抗がん剤を信じて、自分の体をたくさん休ませてあげることにしました。

直後のAC療法の副作用が私は重い方で、
毎回1週間は寝込んだり休んでいることしかできませんでした。
その後、次の点滴までの2週間も
歩いたり乗り物に乗れば吐き気があり、
重度の息切れで、階段を数段上がるのも這うようにしてという具合でしたので
私の場合は即座の休職を選んでよかったと思いました。


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# by reeelax | 2009-01-14 19:25 | 治療スケジュール

友達を信頼する

友達2人とメールのやりとりをしていて
その中で療養中であることを書いてみた。
あったかい励ましの言葉が返ってきた。

たったそれだけのことかもしれないけれど
なんだか今までためらいがあって言い出せなかった。
趣味の友達で、毎日会う人たちじゃないから
遠慮して言い出せないまま、
そのまま疎遠になってしまうこともできたと思う。

でも、今読んでいる本のある箇所に背中を押される形でやってみた。

病名や、細かいことはまだ話せていないんだけど
同世代同性同士の気遣いが伝わってきて嬉しかった。
信頼して、話してよかったな。


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# by reeelax | 2009-01-14 12:16 | 病気のこと

一歩先の自分に追いつく

ホノルルマラソンのドキュメンタリーを見ていたら
素敵な言葉に出会った。

  『走っていてつらい時は、
  一歩先を走る自分の後姿をイメージする。
  それは未来の自分。
  その自分になりたい!と思って一歩進めば思いが叶う。
  それをずっと続けて、ゴールまで。』

聞いたとき、何だか光を感じるように明るい気持ちになった。
私もそういう気持ちで治療を続けたらいいのかな、と。

数ヶ月先までの治療のスケジュールだって長い道のり、
すべてを思えば小心者の私のこと、不安ばかりが先行する。

今日を笑って過ごす自分、次のごはんをおいしく食べる自分、
朝目覚めたとき、昨日より少しだけがん細胞が減っている自分、
手が届きそうな分だけ、イメージしやすいし、願いも叶いやすい。

ここまで書いていて気づいた。
私は「毎日回復していく」という言葉が好きで、
治療にあたってはとても大切に思っているのだけど
それと同じ考え方なのかもしれない。

TVを見ていたのはほんの一瞬だったのに、この言葉に出会えて嬉しかった。

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# by reeelax | 2009-01-13 12:25 | 前向きなこと

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


by reeelax