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納得をくれた、形成の先生との話

記録が現実より遅れているので
GW中に追いつけるようにと思いながら・・・



程なくして、再び形成外科の先生とお会いする日がやってきた。



形成の先生には、前回話を聞きに行った時に、
「検査結果が出たら、きっとまたご相談に来ると思うのでよろしくお願いします」
と言って診察室を出たので
先生が覚えているかどうかは別として、
看護師さんに予約の話をしに行った時より気が楽。



先生と話した結果

まず、部分切除で正確な病理を出し、断端陰性ならば放射線治療までを終わらせてしまう

放射線治療を経て変形が気になるようだったら、その後、この病院で再建手術可能


もしも断端陽性で、さらに全切除が必要と判断された場合は、その時点での同時再建も可能。
ただし、あくまで私が強く望む場合。



というもので
このあっさりとした結論は、
諸々の心配ごとを払拭してくれるものであることがわかり
すっきりとした。



以下は、可能性のある手術について先生と話した内容のメモ。
あくまでも私のケースがベースになっているお話。
さらに、今回は見た目についてよく考えることにしているので
治療効果についてはあまり触れていない。


【インプラントによる再建】

人工物による再建には、私は二の足を踏んでいた。
理由のひとつには
胸にボリュームがあるために
健側の胸は年齢とともに胸が垂れてくるのだが
人工物が入っている方は手術の時のバランスのままなので
ゆくゆくは調整のための手術が必要になることがある。


現実的なハードルとしては、
エキスパンダーを膨らますところまでは今の病院でするが
入れ替えの手術は(がんの直接的な治療と離れてしまうため)
別の病院で受けることになり、
その後もし何かあった場合のケアもそちらの病院で受けることになる。
手術を受けた方の写真をいくつか見せていただいて美しい胸が並ぶが
既成品のインプラントを使用することもあってか、
乳房が左右非対称の方もいる。

そのような場合は、先生方よりもご本人の方が満足していているケースもあるとのこと。


インプラント手術のための病院探しの手間や
別の病院に出向いて、その先の先生やスタッフの方と関係を築けるのかなど、
気持ち的にあまり高いところにない今の私にはそれを押してまでこの手術を受けたい
という強い希望は湧かなかった。


長期的な治療が必要になる自分にとっては、
治療データをなるべく一箇所に集めておきたいという
気持ちもある。
これは、単なる志向の問題だけれども・・・

色々な意味で私にとっては難しい条件の手術だなと感じた。



【同時再建】穿通枝皮弁法

胸の大きさがネックで、顕著に左右非対称の胸になる可能性もある。

放射線を受けることで、変形、変色の可能性がある。
体の別の場所に傷が残る。
局所再発の際、場合によっては再建後に全切除する場合もある。
同時再建は大手術。
もちろん、この手術を受けたいという強い希望があれば行う。


顕著に非対称云々というのは
私は身長は165センチで、胸にボリュームがあって
カップでいうとGやHになる。
服を着てしまうとあまりわからないのだが
アンダーが体格の割に細く(63cm)、トップとの差が大きい。
同時再建を行うとしても背中の肉(皮膚)では足りない。
お腹の肉(皮膚)でも、術側が小さくなる可能性があると言われた。
これは前回この先生とお話した時に分かっていたポイントなのだけれど
私の胸の場合、いずれにしろ左右のボリュームに違いが出そうなのであれば
手術の規模が小さい部分切除でも良いのかなと思えた。

また、矛盾しているようだけれども
病理の結果次第で全切除という現実に再度向き合わねばならない時には
この方法を取ることもできるとわかっていることは、心強い。



【同時部分再建】

術中の迅速病理は、正式な病理とは異なるので
治療という意味合いで合理的とは言えないという立場を
この病院では取っていることがわかった。

術前化学療法でしこりが消えた私のような場合
断端陽性の確率が少し高いこともあり、やはり合理的ではないとのこと。



【放射線後の乳房に自家組織での再建術を行うことについて】

このお話は今回はじめて触れられたのだが
これを聞いたことで、最終的に私なりの結論を出せたように思う。


人工物の再建は、途中から別の病院で受けなければいけないと聞いていたので
もしかしたら自家組織の再建もそうかな?と思っていたら
こちらの方法なら治療の一環として現在の病院で受けてもらえることがわかったが
今まで放射線をかけた皮膚への再建は難しく、一般的ではないと思っていた。

それが、放射線後の再建は技術的に可能なので
むしろきちんと放射線を受けて欲しい、とのこと。


先生がおっしゃるには、これは直近の学会でも話題になったトピックらしく
まだ色々な見解があるというのが真相らしいが
私の先生は「技術的には可能。あとは局所再発のリスクの問題」
という立場をとられている方だった。

先生がここで意味したリスクというのは
放射線をかける=局所再発のリスクが高い人である
つまり再建をしても再手術(全切除)になる可能性が高い
ということなので
それが納得できれば、手術は行う。ということだった。
写真もいくつか見せていただく。

この方法を取ると、私の場合は背中の肉だけで再建が事足りる可能性を残しておける。
背中だとブラや洋服で隠せるし、自分の目に入らないので
その点は私にとってはいいなと思える。



そして・・・後から至った考えとして
再建術も日進月歩なので
今回、部分切除を受けてみて、様子を見ながら
私が再建を望む頃には新しい方法も選べるのではというのもある。
たとえば
CAL組織増大術(幹細胞を使った脂肪を注射する)のような方式が
もっと一般的になっているかもしれない。



納得した道筋の全てがここに記されている訳ではなく
他にも理由はあるのだけれど
形成の先生のお話を聞いたことで
私のケースでの不測の事態に対する受け皿の多さにも気づくことができて
レコメンデーションされた部分切除術を受けてみようという気持ちになった。



「再建を決めたら、その時に是非またいらっしゃい」
先生は最後に、そう声をかけてくれた。


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by reeelax | 2009-05-05 00:36 | 手術のこと

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


by reeelax