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形成外科の先生に手術の話を聞きに行く

形成外科の先生のところに初めて話を聞きに行った。



いつもの病院に、外科とは別に形成外科という科があることを知ったのはつい最近。
診察の後に、いつも看護師さんが話す時間を取ってくれるので
その時々で気になることにアドバイスをもらっていたのだけれども
手術について知りたいと言うと
外科の先生だけでなく、
形成外科の先生も手術に関わることもできるので話を聞いてみる?と聞かれる。

なるほど。
お願いします。



形成外科の先生には、術前化学療法の効果が分かる前に
(つまりある程度手術法が決められてしまう前に)会うことにした。



その目的は

【その1】
落ち着いている時に、担当の先生との相性を知るため。

言うなれば、ビューティー担当の先生である。
見た目に対する「気分」の部分をある程度理解してくれるな、と私が感じられるかどうかは
満足感を左右する気がする。

私の通っている病院は、がんの専門病院であるがゆえに
『乳がんなんですが、
病気を治したいのですが、
さらに納得できる仕上がりという線も探っているのですが、どんな方法があるでしょうか・・・』
という私の希望が
どう受け止められるのか知りたかった。

最近の乳がん治療の考え方であるところの
「治療も大事だけれど、患者の心理的な面も同じくらい大事」
を尊重してくださる先生なのか、
「ここはがんを治す場所だから、本当にこだわるなら他の場所もあるよね。
それより手とか脚とか頭とか内臓とか、無かったら本当に困っちゃう人を助けたいよ」
というテンションの先生なのかで
あるいは本気で手術だけ別の病院で受けるということも考え出さないとならない。

被害者意識もいいところなのだけれど、まあ、そう思った。
心配であればあるほど思いは先走る・・・。



【その2】
今の病院で受けられる手術にはどんなものがあるのか
ジェネラルなお話を聞いておきたかったのだ。

たとえばの例で、私は希望しているわけではないんだけど、
この病院では乳がんに対して内視鏡の手術はやっていないと
前に看護師さんに聞いたことがある。

でも今は4月だ。ピカピカの新年度。
もしかしたら新年度から導入することが決まったとか、
新しい手術法の経験がある先生が、どこかから異動してきたり、
留学先から帰ってきているかもしれない。
病院だって組織なのである。

作戦を立てるまえに、最新の動向を知っておいた方がいいでしょう。

しかし・・・
「組織」とか「動向」とか、
いちいち働きマンな感じの自分に苦笑である。もう、そういうのはいいのに・・・



【実際】
さて、先生とのお話は、結果、行ってみて非常に良かった。
心配していたことは何もなく、
思っていたよりも熱心に、説明してくださる先生だった。
私は、この先生を信頼できると思う。


収穫は、やっていないのではないか、と思っていた手術も例があるということと
その逆もあったことを教えてもらったこと。
最近になって、20~30代の乳がんの女性の手術が続いたこと。
(点滴室で会えるかもしれない!)
これで、この病院での形成的処置の選択肢がはっきりする。

が、やはりあくまでも主導は外科の先生。
メスの位置や長さを決めるのは、腫瘍と胸の関係であると教えてもらった。
やはり、検査の結果が出た後の、外科の先生の診察はとても大事なのだ。


そして、先生が実際に手術した胸の写真もいくつか見せてもらう。
きれいなものを選んで見せてくれているようだけれど、
全体の形より、跡や、脂肪のなだらなか感じなどに注意して見る様にした。


続いて、私のしこりの位置と、胸の大きさ、脂肪の量などを診て
診断とは別に、先生の思うところなどを教えてもらう。
精一杯下調べをしてメモをまとめて行ったので
先生の話している意味が分かり、質問も全部終える。
私なりに、一生懸命なのが先生に伝わっただろうか。


最後に
「仮に、検査の結果がこうだったら」という条件の下で、
私の希望と、先生の意見をつき合わせて、可能性のある手術を絞る。
あくまで仮だけれど、形がついて落ち着いた。
チーム医療では、患者が中心にいて、当然チームの一員で・・・という図は何度も見たけど
今日はまさに、共同作業をしているような気持ちになった。
自分の希望が受け入れられたから喜んでいるのではなくて、
何故そういう結論になったのか理解できたから嬉しい。

診察の度に出てくるのは涙だけ、
先生とのまともな会話などできなかった最近までを考えると
初対面の先生とこれだけやりとりできたのは、よかった。
前進なのか回復なのかよくわからないけれど、今日できることは、きちんと終えられた気がする。

先生も、看護師さんも、ありがとう。



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by reeelax | 2009-04-10 23:07 | 手術のこと

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


by reeelax