<   2010年 02月 ( 6 )   > この月の画像一覧

顔にあざのある店員さん

昨日、ネイルのトップコートを買いに行った。

可愛らしいものがたくさんあるこういうお店はバラエティーショップと呼ぶのだろうか、
何も買わなくても寄り道しては、コスメや文房具を見て和んだりしている。



お会計をしてくれた店員さんは20代の愛らしい感じの方だった。
けれど彼女の顔の半分はあざで、皮膚が沈んだ色になっていた。
彼女は、自然なセミロングで、薄めのバングスで
特にあざのある部分を隠そうとしていない。
ファンデは丁寧に塗っているのかもしれないが、
あざをかくすのにはあまり役立っていない。
でもとても綺麗なきめのととのった肌をしていた。

彼女の振る舞いはとても自然だった。
まつ毛にナチュラルなエクステををして、濃い目のアイメイクは今時な感じだったし
買ったものを包んでくれる細い指先のネイルは
それはきれいに整えられていた。
長めのラウンドカット。
やさしい、ベビーピンクのネイル。
ゴールドのホロが素敵にアレンジされている。

いかにも、こういうお店で働いている感じのお洒落な雰囲気。


そうなんだ。彼女は、このお店で働きたくて自分で応募したのだよね、
とふと思った。

人と触れ合う仕事。
若い女性の顔には大きなあざがある。
でもそんなことが彼女を止めなかったから、彼女はこうやって、
私のトップコートを包んでくれているのだ。


病気になってもまあまあやりたいことをしてきたとは言え
知らず知らずに自分で「これはできない」とか「やっちゃいけない」とか
単純に遠慮してしまったりとか、
そういうことが実はたくさんある気がした。
特に、仕事復帰に関することは、その路線で考えがぐるぐる回ることが多い。

お釣りと、商品を渡してくれた彼女。
その目は真っ直ぐこちらに向いていて
落ち着いた声の持ち主だった。

あざがあるけれど、頑張っています!
という主張でもなく
あざを見ないふりをしていただけますか?傷つくので
というお願いでもなく。

淡々と、ただ自然に。

何も、動じることはない。
私は、私。
かけがえのない、大切な私。

色んな思いをしてきたからこそ、大切な。



誰に向けてなのかわからないが、ありがとうと言いたくなった。


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by reeelax | 2010-02-19 10:07 | 覚えておきたいこと

お料理教室

はじめてお料理教室に行った。

お料理教室はマニキュアをとらないといけないので
爪がきれいになったら行こうと決めて、随分時間が経った。

ちょうどバレンタインで、
体験コースに色々なチョコ味のスイーツが選べるようになっていた。

生クリームは使うけれど、バターは使わない、
マフィンのような焼きチョコレートをつくった。
とろとろのチョコレートを小さなカップに入れて
オーブンで焼いていると、香ばしいかおりが流れてきて
思わず中を覗き込んでしまう。
自分用と彼に渡す用を作って、飾りつける。

抗がん剤でダメージを受けた爪が生え変わるのは
とてもゆっくりだ。
最後の抗がん剤(タキソール)からおよそ10ヶ月。
それでも元に戻った爪。
寝かせていた、小さな目標。

時間は流れていて、目標にしていたことができた。
こういう小さい「やった」を繰り返して、微笑んで行ければいいなあ。
あたたかい気持ちで、できたてのチョコレートを抱えて
のんびり帰った。


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by reeelax | 2010-02-16 22:53 | 爪のこと

ホルモン治療開始後はじめての婦人科検診

術後、タモキシフェンを服用するようになってから
はじめての婦人科検診。
数えてみたら8ヶ月も経ってしまったが、
本来は6ヶ月ごとの検診が推奨されているみたい。


場所は都内のレディースクリニックを選んだ。
検査結果が先日郵送されてきて
子宮体がん、頸がん、卵巣、内診すべて問題なしということだった。

生理も1年以上止まっているし
何となく下腹が重いような気がしていたので少し心配だったので
ひとつ心が軽くなった。


治療を受けているのとは別の病院で婦人科検診を受けることにしたのは、
主治医がそうおすすめしてくれたことがきっかけ。
今の病院の婦人科はあまり規模が大きくなく、先生も男性ばかりだということ。
もし気になるなら自分で病院を選んで、結果だけ教えてくれるというのもありだということだった。
同じ病院の、年上の患者さんなどに聞くとそういうことを言われた人はいなかったようなので
もしかすると年齢や、出産経験がないことなどを気遣って言ってくれたのかもしれない。

そこで、病友さんに評判を聞いたりネットで検索を開始。
最終的に、
●病友さんのおすすめ
●私が加入している健康保険組合でも契約していて検査料がほとんどかからない
●治療を受けている病院とも連携している
というレディースクリニックを見つけて、予約を入れた。

やりとりは全てメールでできたので、乳がんの治療のことなども抵抗なく説明できたし
きちんと伝わったようなので安心した。まるでエステの予約でもしているようだった。

検査自体は、本当に短時間で終了。
確かに、組織をとるところはピリピリと痛くて声を上げてしまったけれど
15秒もかからず終わった。検査後の出血もなし。
検査中は女性の先生が、カーテンの向こうで
「痛かったら痛いと言っていいんですよ、
やり方を変えていきますから、我慢しないでください」
と声をかけてくれた。
とても感じが良かったので、婦人科検診は今後もこの病院で受けようと思った。

次回、主治医に「問題なし」の報告を忘れずにしようと思う。

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by reeelax | 2010-02-15 12:39 | 婦人科検診のこと

銚子へ週末旅行

彼と、友人夫妻と一緒に銚子へ。

おいしい海の幸と温泉が目的。



キラキラと光を反射する海辺の傍の店で
お昼ごはんをたっぷり食べた。
あんきも、ほうぼうといかのお刺身、
キンメダイの煮付け、鰯のつみれ揚げ、あじの握り、きすのてんぷらなどを堪能した。
一杯のビールと、熱燗もおちょこに一杯。
それからたわいのないおしゃべり。



銚子は醤油の町でもある。
ヤマサの工場では、バイオ技術を応用したのか
ジャンボほんしめじというものに出会った。
見たこともないほどふくふくとした立派なしめじ。
このスープが実に味わい深く驚いてお土産に。
きのこはたくさん食べて、免疫力アップ。



レトロな銚子電鉄、観音駅で売るたい焼きをほおばり
ぬれせんべいはうすむらさき味がお気に入り。
昭和のたたずまいが残る銚子の町並み、甘食を売るベイカリーでごまあんぱんを。



歩き回って体が冷えてきたころ、以前にも訪れたことのある温泉に到着。

岩盤浴で汗をかいた後、夕暮れ空の露天風呂へ。
波頭を見ながらじんわりあたたまる。

湯気の立ち込めるジャグジーに誰も入っていなかったので、
体を伸ばしてつかりながらまた空を見上げる。
だんだん青く深い色に変わる空。
風が吹いてふっと湯気が飛ばされると、星が光り出しているのが見えた。
小さな輝きが震えるようにまたたく。
ひとつ、ふたつと増えていくのがとても綺麗。
お友達と並んで、いつまでも見ていた。


治療の前にも訪れたことのある、この温泉。
治療も終えて、髪や爪も元に戻ってきていて
胸も変わりなく、わきの下の傷もすっかり目立たなくなって皺と同化してしまった。
まるで何も起こらなかったような、不思議な気持ちもあったけれど
あたたかいお湯の気持ちよさにすっかり緩んだ。


不安は、尽きない。
スタートが進行した状態だったから、病友と話すのもつらかった。
でも、こんなに笑って、お腹一杯で、楽しい一日が過ごせること。
そんな幸せをきゅうっと抱きしめて、明日からまた進んでいこう。
お土産のおいしい塩辛をほかほかごはんに乗せて、明日からのエネルギーにしよう。



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by reeelax | 2010-02-08 22:15 | 前向きなこと

遅ればせの新年会

南国旅行仲間で遅ればせの新年会を開いた。

純粋に同じ趣味ということでつながった間柄だからか
毎回の集まりは妙に出席率が良い。

私だけが久々の参加かと思ったら
しばらく集まっていなかったそうで
皆口々に久し振り、を言い合っている。

病気のことを知っている子は、皆に聞こえないように体調を聞いてくれたり
自然に気遣ってくれる。
お母様が乳がんの手術を受けたばかりの子などもいて
保険のことや検診のことなどをそっと情報交換したりもした。
信頼できる友達の所に戻って来れてよかった。

患者ではない友達に病気のことを話すことをどうするか
それは人によって様々のようで
患者会などでも時に話題になったりする。

私はステージが進んでいたことや
自分でも相当落ち込んでしまったことなどから
ほとんど誰にも話さなかった。
話すことができなかった。

術前化学療法→手術→放射線→術後化学療法そしてホルモン療法。
乳がん治療のフルコースをほとんど終えた今になってはじめて
少しずつ話すことができるようになった。
そしてそれを受け止めてもらった。

自分の病気のことをいつ誰にどれくらい話すか。
それは自分だけが決めていいことなのだと思う。
自分の経験を通して
検診の意義や保険のことを周りに伝えるのは意義のあることだけれど
ちょっとでも無理だ、キツイと思ったら話さなくてOKだと
私はそう考えてきた。


自分は患者だから、乳がんのことをそれこそ必死で勉強した。
そしてサバイバーになるために、こつこつと治療を受けているわけだけれど---
周りの人は皆が知識を持っているわけでもないから
とんでもない偏見が飛んでくる可能性もあるし、
自分の知らないところで伝わってしまうこともあるし。
治療で体も相当大変だけれど、心だって因幡の白兎状態でヒリヒリしているわけだから
普段以上に守りの体制を引いてきた。


もし今、病気の事を友達に黙っていても
言わない、伝えないということに罪悪感を持たなくていい。
いつしか、言いたい時伝えたい相手が自然に見えてくる。
私はすごく時間がかかってしまったけど
今笑って、新年会の席につけたことがとても嬉しい。
冷たい夜の風で体を冷やさないように、マフラーをぐるぐる巻きにして帰った。


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by reeelax | 2010-02-04 21:07 | 日々のこと

雪が降った

朝、カーテンを開けたら一面の雪で
外はとても明るかった。

以前にも書いたことがあるかもしれないけれど
私の部屋のある建物は大家さんの広い敷地の一角に建っていて
窓の外は芝生の庭に面している。
そこに生まれた真っ白な空間に、しばらく見とれてしまった。

今日は学校の課題を片付けようと思っていたので
部屋にこもるには最適の日かもしれない。

忘れる前にとタモキシフェンを1錠飲んでから
あたたかいお茶を淹れて窓際の小さい方のテーブルへ。
玄米と黒豆の香ばしいお茶に、豆乳を入れてまろやかに。
今年はなるべくカフェインレスのお茶を選ぶことにして探して来た
最近のお気に入り。

ささやかだけれど、静かで穏やかな時間。
誰でももっているであろうそんなひと時が
今朝は私にも降りてきた。


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by reeelax | 2010-02-02 11:33 | 日々のこと

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


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