カテゴリ:Book - 病気( 6 )

きりこについて

今日は雨降りで、静かな日なので引き続き。


「きりこについて」という本を読んだ。

きりこについて

西 加奈子 / 角川グループパブリッシング



そこそこ美しい両親に可愛いと言われ続けて育ったきりこが
実は一族の残念な特徴を一身に受け継いだ顔立ちなのだけど
自分は可愛いと信じている…というところから
話の幕が開く。

登場人物がみなちょっと変わった特徴を持っているのと
他にもちょっとファンタジーな演出があって、文字を追うのが面白かった。

そして、きりこの価値観がかわっていくところをじわじわと描写していく。
内面と外見。
生きるということ。
きれいごとが並ばないのが良い。

こういう話が出てくれば、
どうしても乳がんの治療のことについて置き換えてしまう。
手術を受けるときに色々考えていて、
少しだけひっかかっていたところがあるのだけど
この本を読んだらなぜか自分なりに納得できて
ちょっと感謝の一冊になった。
やっぱり何かあれば病気のことに結び付けて納得しようと納得しようと努めてしまう。
まだまだ自分は新米患者。
思いの蔓がそちらに伸びてしまうのだから仕方がない。
それもまたたのしからずや。

同じ作者の本を、他にも読んでみたくなった。
「きりこについて」について語る作者、西加奈子さんのインタビュー動画はこちら


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by reeelax | 2009-10-07 15:32 | Book - 病気 | Comments(5)

壊れた脳 生存する知

4年越しで読みたいと思っていた本を今日読み終えた。


壊れた脳 生存する知

山田 規畝子 / 講談社




外科医である著者が脳出血と脳梗塞を併発。
「高次脳機能障害」となり、さまざまな後遺症に苦しむが
ついに自ら考えたリハビリの結果、医師として復帰する。



発売されたのは2004年で、
私はその時新聞で小さな書評を見かけ、切り取ってずっと持っていた。

先日ふとこの本のことを思い出し、図書館で検索してみるとあるので取り寄せた。



外科医として乗ってきた著者が脳にダメージを負ったのは34歳。
私が乳がんと診断を受けたのと同じ歳。

体力も必要だけれど刺激的な
好きな仕事を手放さなければならなかった気持ちなど
淡々と書かれてあるけれど私も身に覚えがあるから、引き込まれた。



例えば時計の針が読めない。
階段が上り階段なのか下り階段なのか分からない。


想像したこともない、「高次の脳の機能障害」の世界が展開されている。
著者は、色々なことを思いながら、一歩一歩リハビリの日々を送り
外科医の道は断念するものの、医師として社会復帰する。
病は違うけれど、同じ歳の女性が過ごした軌跡にはことのほか勇気付けられる。

最後の、息子さんへの言葉には愛が溢れていて、思わず涙した。



著者の主治医でもある義兄が
朝礼で全職員を前にして言った言葉も良かった。

『ここ(脳外科医院)に入ってこられる方は、病気やけがと闘って、脳に損傷を受けながらも生き残った勝者です。勝者としての尊敬を受ける資格があるのです。みなさんも患者さんを、勝者として充分に敬ってください』



折りしも今夜のNHKクローズアップ現代では
がんとともに(2) ”働き盛り”失業の不安(再放送予定あり)
がテーマだった。

治療期間がキャリア上の「空白」として扱われるなど、
現実的な問題が取り上げられていた。

わかっている。
このご時世そりゃあそれなりに厳しいでしょうよ・・・



それでも私はこの本を読んだのが発売当時の4年前でなく、
今であることに意味を感じる。
そして
希望を手放さない。


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by reeelax | 2009-07-28 22:27 | Book - 病気 | Comments(0)

「乳がんと牛乳-がん細胞はなぜ消えたのか」 ジェイン・プラント

乳がんの方のブログで見かけることが多かったこの本を読んでみた。

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか

ジェイン・プラント / 径書房



私は乳製品が大好きで
大量に摂っていたという自覚があったから
詳しく知ってみたくなったのだ。


作者のプラント教授は、イギリス人の女性で、乳がんにかかっている。
4度の再発を越え、この本を書いている。
最終的に乳製品を絶ち、
「プラント流」の食事療法を行うようになり
再発から免れているということ。


研究者が書いたものなので専門用語も多いし
翻訳ものであることから
300ページを越えるものを読むのには骨が折れた。

この本は彼女が調査したことや、実験で結果が出ていることのほかに
類推の域を出ない主張などもある。

それでも当事者の実体験。
参考にしようと思えるので、
私なりに理解できたことを残しておきたいと思います。


*乳がんに罹る女性の割合を比べたとき、
西洋より、東洋の国の方が圧倒的に低い。
食習慣が関係しているのではないだろうか。
特に、乳製品を取る習慣があるかないかは決定的に違う。


*牛乳は「ホルモンカクテル」

乳牛が早く成長し、たくさんお乳を作れるように
人工的な成長ホルモンが与えられている。
また、妊娠中も牛を休ませずお乳をしぼり
効率のために次の妊娠までの間隔も短くしている。
はしょるけれども
そのために人間の大人が飲むと
過度の成長ホルモンや、エスロゲン(またはそれに似たもの)
が体内に入ってくることになる。


*人工のホルモンや、調整のための牛乳の分子構造を
消化するために、肝臓や腎臓には大きな負担がかかっている。


*牛乳はいろいろな加工製品に使われているため
知らないうちに多くの量を摂っている。


脂肪分がだめなのではなくて、
牛乳が製品になる過程で
ホルモンに影響のあるようなものになってしまっている
ということらしい。

私のように閉経前で、ホルモン陽性の乳がんの場合は
やっぱり無視できないと思った。


それでもアイスクリームは大好きだし、お気に入りのベーカリーもある。
だから完全にゼロにするのは無理かもしれないけど
まずは半分くらいに減らすっていうのはできるかも。


家の食事で、
無意識に乳製品を選んでいる時をピックアップして
別のものに替えてみることを始めて
2週間位経った。


●パン

ベーカリーで成分表をじーっと眺めて歩き回る。
パンには全て牛乳やバターが使われていると思っていたけれど
そうではないことが分かった・・・全然知らなかったからびっくり。

*本来のフランスパン (バターが使われているものもあるけれどレシピ的には粉とイーストだけでできる)
*ベーグル
*トルティーヤ
は乳製品なし。

早速ベーグル&ベーグルで全粒粉のものを買ってきた。
これで「もしかしてパンはNG?」という心配が払拭された・・・


●牛乳
紅茶やコーヒーに入れていたけれど、豆乳に。


●バター&マーガリン
焼きたてパンにぬれないのは、さみしいけれど
オリーブオイルとオリーブペーストに。
お料理にはごま油とオリーブオイル。


●チーズ
サンドイッチやサラダの具にしていたものを
ちくわやかにかま、アボカドに。
教えてもらった、「お豆腐の味噌漬け」も試してみようと思う。


●チョコレートやクッキーなど
もともとそんなに食べる方ではなかったので
化学療法の間はなるべく食べないことに。
かわりにちょっといいフルーツを買ったりおせんべいにするように。


●ヨーグルト
やめてしまいました。
もともと健康のために食べていた気がするので・・・


今のところは、ここまで。
あとは楽しみながら長く続けて行こうと思う。

作者に共感したのは、
そもそも彼女の出発点が、
乳がんの治療は
受けるだけで患者が自らできることは本当にないのか?
と思った、というところと

乳がんにかかってしまったのは
体にがんが育ちやすい環境にあって
その環境は食べる物でも変えていくことができるよ
という考え方。

体に入れるものは、自分の素。
抗がん剤に耐えられる、辛抱強い体でいるためにも
面白がりながら、いろんなことを試してみようと思う。

【追記】3月10日
小倉恒子先生のブログにもこの本に関して記載がありました。
先生も牛乳をおやめになったとか。


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by reeelax | 2009-03-06 20:26 | Book - 病気 | Comments(13)

「乳がん最新特集」-がんサポート最新号

最新の「がんサポート」2009年3月号(¥1200)には
およそ60ページに渡り乳がんの特集が組まれています。

目次はこちら

がんサポート 2009年 03月号 [雑誌]

創英社




ちょうど今日、ウイークリータキソール8回目の点滴があったので
病院で買って来ました。

点滴の後は強烈に眠いので
まだめくり読み程度ですが、情報量が多く
初発、再発、トリプルネガティブ、Her2陽性、
新薬タイカーブ(ラパニチブ)やフェマーラ(レトロゾール)
内視鏡法、凍結法などの新しい手術、化学療法の効果測定など
乳がんの治療をされている方それぞれが、
希望を持てる記事を
見つけられるのではと思いました。



自分にあてはまる病状が取り上げられている記事として
HER2陽性局所進行乳がん患者に対して行われた
大規模試験の結果に目を惹かれました。
術前に抗がん剤とハーセプチンの併用療法を行うことで
高い病理学的完全奏功率などが得られることを示したそうです。

AC終了後は
ウイークリーでタキソールのみでしたが、
単体での副作用も効果もある程度把握できたので
次回からハーセプチン併用も検討していたこともあり
この記事をお守りのように持っていることにしました。



若年性乳がんで30代の私は、巻頭のインタビューもためになりました。
「34歳でがんはないよね?」の著者である読売新聞記者の本田真由美さんが
治療や3度の手術、再建を乗り越えながら働き続けつつも「うつ」と闘い悩む日々を
主治医である鎌田實さんに率直に語っていらっしゃいました。
今は休職中ですが今後復帰する際には
自分なりに、仕事との新しい付き合い方を認識しないとならないなと改めて思いました。


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by reeelax | 2009-02-25 00:32 | Book - 病気 | Comments(12)

笑お  なぜ免疫力がアップするのか

笑うのが体に良いというのはどうしてなんだろうと思って
こんな本を借りて来た。

笑いの医力 (think book)

高柳 和江 / 西村書店



がんの治療のために
化学療法や手術という、いわゆる西洋医学が
一番効果的だと
私は思っているけれど

居心地の良さを感じたり
穏やかな気持ちでいられることが
毎日の生活に充実感をもたらしてくれたり、
体の回復を助けてくれるのじゃないかな・・・と信じてもいる。

そんな訳で
好きな音楽で部屋を満たしたり
元気な野菜をいただいたり

「笑うこと」も体に良い、とよく聞くけど
もうちょっと良く知りたいと思って

この本で紹介されている
「笑いの免疫学的効用」に沿って
自分で理解しやすいようにノートを取ってみた。

最後の6にNK細胞のことが書いてあります。


1)声を出して笑うと、体内に酸素が入ってくる



  酸素が増えると、ストレスホルモンと呼ばれる物質(副腎皮質ホルモン、コルチゾール)の分  泌が減る


2)(何故かは説明されてないけれど)
  「セロトニン」という物質を出す神経を活性化してくれる

  セロトニンは、足りなくなると、うつやパニック障害という形で影響があるから
  十分な量あった方がよいことになる
  

3)自律神経を「安らぎ」側に切り替えてくれる。

  よく、交感神経と副交感神経という言葉を聞きますが
  ストレスを感じていると、原始時代からのなごりで
  「攻め」系の緊張状態になっているそうです。
  笑うと、この「攻め」系の交感神経から「安らぎ」の副交感神経の方に
  スイッチが切り替わるそうです。

  そうすると例えば心臓のドキドキが収まったり、筋肉がリラックスしたり
  っていう状態になるということですよね。


4)血糖値が下がる

 インシュリンを分泌するシステムに関係するスイッチを切り替えてくれるそうです。


5)脳内モルヒネが出る

  これ、良く聞きます。
  が、メカニズムについては細かく説明してありませんでした。

  笑うと、脳内モルヒネであるエンドルフィンやドーパミンが出る。
  
  ↓

  笑うときに胸や胃腸の筋肉が使われる時、エンドルフィンが血液に出て行く

  このエンドルフィンは幸福感を感じさせてくれる物質で、
  モルヒネに比べると6倍以上の沈静作用があるそうな。


6)免疫力について

  笑うことで自律神経がちょくちょく切り替わること自体も
  脳へは大事な刺激だそうで---

  「安らいでいる」と脳が認識する

  ↓
  
  免疫機能を活発にするホルモンが、まず出てくる

  ↓

  このホルモンがNK細胞を呼んで来て(眠っているのを起こすイメージでしょうか)
  NK細胞を活性化させる

  ↓
 
  NK細胞はがん細胞を殺す力がある
 

「週刊がん もっといい日」でも著者の高柳先生のインタビューがありました

いいことも、悪いこともあるけど
笑おう、笑おう。
隙間時間にもYoutubeでお笑いの動画を見たりしてます。

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by reeelax | 2009-02-13 22:24 | Book - 病気 | Comments(4)

乳がんには使えないアロマも

Miss Dior Cherieという香水が好きで
何回もリピートしている。
クールなのに少女らしいボトルや
ラベルの感じも気に入ってしまって
使い切った後も
クローゼットや引き出しの隅に忍ばせている。

ソフィア・コッポラによるCMはこちら

毎朝メイクが完了した後にこれをつけると
飽きることなく前向きな気分になれて、出勤していた。

家の中で過ごすことが多くなっても
気持ちが晴れるような工夫はできるだけしたくて
アロマを利用してみようかと思うようになった。

比較的自由な職場だったこともあり
詳しい子がアロマポットで色んな香りを焚いてくれたり
アロマオイルマッサージもよく行っていたけれど

アロマって身体に吸収されるものだし
妊婦さんは使ってはいけないものがあったはずと思っていたら
こんな本を見つけたので買ってみた。

ガンを癒すアロマテラピー

長谷川 記子 / リヨン社




アロマのリラックス効果やそれによる免疫力アップのこと、
マッサージの方法などが書いてあった。
「治す」のではなくあくまで「癒す」というスタンスで書かれているので
押し付けがましくないのがいい。

がんに伴うさまざまな症状を癒すという題で章が設けてあって
むくみ解消とか、利尿、便秘などの時に役立つ
アロマの組み合わが紹介されている。

書きながらパラパラとめくっていたら
ちょうど悩まされている関節痛にも
私の好きなラベンダーが効果ありと書いてあったので
マッサージの時に気にしてみようかなと思う。

気になっていた情報もあって
乳がん、子宮がんやホルモン療法中に
使ってはいけない精油も紹介されていた。

フェンネル
レモングラス
スターアニス
アニス
メリッサ
クラリセージ

これらはエストロゲンに似た成分(アネトール/シトラール)が入っているという理由で
使用を止められている。
私の持っているオイルには使われていないみたいだけど
結構たくさんあるものだ。
確認できてすっきりした。

こんな雨の日には
早目にあたたかいお風呂につかって
ほてった手の平でオイルをあたためて
マッサージで身体をふにゃふにゃにして
何だか幸せ~と
小さく思って
ありがとうの気持ちで眠りたい。

《追記》
オイルの全身マッサージについて
病院で聞いてみたところ
乳がん看護認定看護師(女性)の方によれば
「しこりの所を強く揉まなければ、やっても問題ない」ということでした。

ただ、私は既にわきの下と鎖骨の上下に転移しているので
何となくサロンには足が向かなくなってしまいました。
自分で、足のむくみなどを解消するためにマッサージはしています。
今までに散々やってきたので
いまさらやめても関係ないかなとも思うのですが
至福のはずの時間に、
心配事(たとえ根拠がなくても、心理的に)が浮かんでくるのは
本末転倒かなと思いまして。

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by reeelax | 2009-01-30 18:02 | Book - 病気 | Comments(0)

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


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