カテゴリ:術前タキソール&ハーセプチン( 11 )

術前化学療法の結果

外科の先生とのアポイントメントの日までは
ゆっくりとしか進まず、じれるようだった。



検査の結果の説明を受けたら、
先生から手術についてのレコメンをいただく約束だ。
結果がどうであれ、頭を切り替えて、手術についてもきるだけ話を聞いて帰りたい。



相変わらず背丈を伸ばし、花を次々と咲かせていた
ベランダのグリーンの勢いにも乗せられて
先生に質問したいことを、書き出しておいた。

選択肢に上っていた、いくつかの手術についてそれぞれ。
そして、先生のレコメンする術式について
何故それがおすすめなのかを知るための質問も。。。
レコメンではない術式と比較した時、どう違うのか、しっかり聞いてこれれば
手術への不安感が減らせる気がする。

先生達の語る言葉はいつもとてもシンプルだ。
素人の私が、所詮付け焼刃で得た情報で時間をかけてやっとたどり着く結論は
結局先生のおすすめと一緒だった、ということを、この半年間何度も体験してきた。
その中で、プロなのだこの人たちは・・・という当たり前のことが納得できるようになり
信頼が生まれた。
だからこそ、上手く質問ができれば、
返ってきた説明で
端的な先生の言葉の輪郭がはっきりとする。
自分の言葉で理解することができるから
どうでもいいかもと思うことでも、書き留めるだけはしておいた。



それでもまだアポの日は来ないので
絶対先生に聞いておかないとわからない質問と
看護師さんに聞いても答えてもらえそうな質問を仕分けてマークをつけたりして
何かやっている風なテンションをキープしておいた。
新緑の色はどこまでも爽やかで、散歩に出かけることでとても落ち着いた。



さて、やっと先生の口から聞くことのできた結果もシンプルで
目に見えるレベルでのしこりはほぼ消えましたよというものだった。



☆胸→6cmのしこりが消。明らかに生きている、と肉眼で判断できる腫瘍の所見はなし。

☆脇の転移→13の内11が消え、2つ残った腫大がどちらも5mm以下に。これはMRIでは見つからなかったが、エコーで指摘された。

☆鎖骨下の転移→消

☆鎖骨上の転移→消



よかった・・・
この間検査の最後に聞いた、エコーの技師さんのフライングは本当だったんだ。
弱い安堵感があった。



先生は穏やかに続けた。
「あとは取り出した組織を、顕微鏡で細かく見ることになりますね。
乳房には、がん細胞の死骸だけなのか、顕微鏡のレベルでは残っているのか。
脇の下も、今は転移だという判断をしているけれども、
実際には生きているがん細胞はいないという可能性もあります。
本当にがん細胞がどうなったかは、その結果を見なければわからないです。」

そう。そうですね。
理解していますということをわかってもらいたくて
そこは大きくうなづく。

頭は勝手に術式の予想に走り出していて
言葉が出てこなかった。
しこりは消えたんだから、落ち着いて聞こう。。。


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by reeelax | 2009-04-27 22:19 | 術前タキソール&ハーセプチン

続いてエコーへ-術前化学療法終わりの検査

MRIの後、身長や体重,心電図など細かい測定をして午前中は終わり。

見晴らしの良いカフェテリアでランチを取る。
あたたかいスープをゆっくりといただいてほっとした気持ちになる。
窓の外には空が広がっていて、少し霞んでいる。
静かな空の様子に時間を忘れそうになり、後ろを向いて壁の時計を確かめる。

お昼時だけあって、にぎやかなカフェテリアが目に入ってくる。
白衣の先生、看護師さんや制服姿の事務方の女性たち。
カフェテリアまで来られるのは余裕のある時だからなのだろう
みなさんグループで楽しそうに食事をしている。

カフェテリアを出ながら、そういうのっていいなと思った。
スタッフの人々にも何気ない日常が、ちゃんと息づいている。
何だか安心を感じる。



さて先ほどの検査棟に戻るとエコー開始。
ここの所、技師さんは女性(やはり淡々としておりかっこいい)だったが
今日は締めのエコーなのできっとボスキャラが出てくると思っていた。
ボスキャラ・・・しゃべくりさんタイプの男性だ。



姿勢を調節する間、半分世間話のようなことをしながらリラックスさせてくれる。
エコーは、午前中のMRと違って、その場である程度見えてしまうから緊張だ。
私の半年間の結果が目の前の画面に映し出されることになるが
先生の説明や対抗策抜きで、がっかりするようなものは見たくないので
視線をそちらに向けないように気をつけていた。

饒舌なしゃべくりさんその2も、ここからは静かになる。が
書類(過去の検査結果)をめくりはじめ
「あれ?しこりの場所は・・・どちらでしたか?」と聞いてくる。



はい?
そう言われましても、前回エコーをした2ヶ月程前の時点で、
外側からはもうしこりが触れなくなっていたのだから、おおよその場所しか分かりませんが・・・



しゃべくりさん2は心なしか小声で、何も見つからないので・・と言うので
半信半疑ながら、
針生検(バネ式)の針の跡があるはずだから
それを探してみませんかとご提案。

部屋の電気を明るくしてみるが、半年以上前の針生検の跡はどこかに消えており
肌の表面はなめらかだ。

ハハハ・・・とお互い苦笑いもつかの間
しゃべくり2氏は前回の検査結果の書類に何度も目を通しながら、ゆっくりと検査を再開した。



乳房は両方とも、心配することはなく、
抗がん剤の効果も引き続き出ているということだけは確認して、検査は終了。


しゃべくりさん2のとても嬉しい励ましをあまり信じすぎないようにしながら
正式な検査結果の出る日を待つことになった。
外科の先生は、何というだろうか。
しゃべくりさん2の「こんなに効いて、よかったですね」という言葉はあえて深追いしなかったけれど
耳から離れず、ただ鼓動だけが速まった。


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by reeelax | 2009-04-24 19:57 | 術前タキソール&ハーセプチン

術前化学療法終わりの検査に出かける-MRI

6ヶ月間の化学療法が終了したので、検査に出かけた。



私の部屋の玄関は小さな公園に面していて
境目には濃いピンク色のカメリアの生垣がある。
散った花びらがびっしりと地面を覆っていて、鮮やかである。

今更どうこうできるものでもないけれど、ちょっと緊張する。
この結果で、手術のもろもろが動き出すのだから
時が止まっていたような、マジックタイムは終わり。
花びらの絨毯を歩いての出発は
この日の朝に思いがけず華やかな気分を与えてくれた。



私の術前化学療法の目的は
「遠隔転移の可能性をできるだけ低くすること」だった。
「胸の部分切除(温存)を可能にするため」のものとはちょっと違うものであることを了承していた。

胸の腫瘍も大きかったけれど、
何よりも、鎖骨の上下に、外からは触れないけれど
1cmを越える転移がぽろぽろ見つかっていた。

乳がんで、脇→鎖骨下→鎖骨上と転移が進めば
遠隔転移への着実なルートを辿っていることになる。

幸い、治療前の時点で、
骨シンチやCTでは目で確認できる転移は何も見つからなかったが
全身に散っているがん細胞を
とにかく叩きましょうということだった。

この辺の、診断が下った時のことや化学療法前半の話は
まだ書いていないので、いつか、整理していきたいなと思っています。



抗がん剤の効果の話に戻ると
3ヶ月前、2ヶ月前の検査では、
抗がん剤(ACとタキソール)によって腫瘍は縮小しており、
ある程度の効果は認められていた。
そして、なぜか健側の脇の下にリンパの肥大が見つかり
何でもないとわかっているものの
どうなっているのか必ず聞いておかなくては。。。



早速病院に着き、検査棟へ。診察棟とは離れているので静かだし、空いている。
検査の順番はMRI→もろもろ(肺活量、身長体重、採血など)→エコー



今回楽だったのは、
どの検査も「しゃべくり」と私が呼ぶタイプの技師さんや先生が担当だったこと。
「しゃべくり」さんタイプの方々は、この病院にはあんまりいないけど
コミュニケーション上手で、饒舌。
ビビッていますということがわかってもらえると、
それなりの話術をもって、対応してくれる。
そういう人、いますよね?



MRIにつくと早速、ウイッグはどうするべきか聞かないと。
以前MRIをやったときは転院前で別の病院だったし髪もあったから・・・

MRIのしゃべくりさんは、にこやかに出てきた。
私が「あのー、今化学療法中で・・・」と髪を指すと
「そうですね、ワイヤーなんかが入っているケースもあるから
悪いけれど、帽子だけで入ってもらえますか?その帽子なら問題ないから」と言われる。
私はハーフウイッグだったけど、確かにサイズ調整用のフックが金属だったからはずして、
バンダナを巻いた上に帽子を目深に被る。

色々制限があったとしても、どうしても素頭?で検査を受けたくなかったので
色違いの帽子やスカーフをたくさん持ってきていたけど、あっさりしたものだ。



そしてしゃべくりさんは申し訳なさそうに
「スカートのウエストの金具を見せていただいてもいいですか?」と聞く。
金具NGだけに、ウエスト部分がゴムになっているスカートをはいてきた。
でも、そのゴムの部分に小さな金属の飾りがついていたので脱ぐことに。

上半身は脱いで、下はレギンスでバスローブのような検査着を着る。

そして注射。
長い髪のクールな女性が現れる。
そうそう、こういう淡々としたタイプがメジャーなのだ。
左手の手首あたりに針を刺されるが結構痛い。
アシスタントの男性がテープなどで針を調節してくれ、大分楽になる。



さて、しゃべくりさんが復活し、耳栓を渡され色々と説明を受ける。
私は軽めの閉所恐怖症だから、緊張が高まるが
しゃべくりさんはボディーランゲージを交えて
「ダメだというサインを出してくれればすぐ検査をやめますのでね」
と言ってくれるので、納得する。
小心者の扱いが非常にお上手である。

検査機械の上に横たわるが、検査着や肌に触れる時は女性が行ってくれる。
胸の検査のために胸を差し込むときや、背中が目にふれてしまう時、
しゃべくりさんや男性の技師達はとても申し訳ながった。
診察に必死で、病院で胸を見せること自体があまり気にならなくなっていた私は
そんな自分が恥ずかしくなってしまった(笑)。



検査自体は30分位で難なく終了したが
驚いたのは同じ検査でも前の病院と色々違うものなんだなということ。
まず機械が全然新しく、内部も明るく、音はうるさくなく
(メーカーが違うのか、耳栓が進化したのか)
そして台本の違いか、マイクを通してのトークのタイミングや内容もわかりやすく
安心していられた。
前の時も悪くはなかったけど、良い方に違うのは、いいことだ。

前の病院も、有名な病院だったけれど
所変われば、良いところも悪いところも、気にしていないところすらも変わるのだな。。。



長くなりましたので続きは次回に。


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by reeelax | 2009-04-24 00:09 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(5)+タキソール(12)5日後 爪から出血 

ウイークリータキソールとハーセプチンで、副作用はいつも通り
3日目~5日目に関節痛としびれがやって来る。



関節痛の間は、漢方薬のほかに痛み止めのロキソニンを一日一回くらい飲んでおくと楽。
膝はどうしてもこわばってしまい、
同じ格好をしているとつらくなるので少しずつ姿勢を変えるようにして過ごす。
面白いのは、床に座って脚をまっすぐ投げ出していても、そのままだとこわばる。
膝に違和感を感じるのだ。
脚には力も入っていないし、一番楽な姿勢だと思うのだけれど、違うのかな・・・

ちなみに私は漢方薬(芍薬甘草湯)と相性が良いような気がする。
飲み忘れてしまうと、脚の具合が悪くなる。
気づいてすぐ飲み始めると、程なく楽になる。
これが気のせいだったとしても、楽なのはラッキーということにしたい。

やはり脚の指先のしびれが一番強く、ピリピリとくる。
それから、うっ血している感じというのか、歩きつかれてむくんでいる時のような
パンパンに張った感じもある。

お風呂上りにアロマオイルでマッサージするが、
初期のころよりしびれが強く、すこしくすぐったくも感じるので
あまり長い時間をかけられない。



そういえば、眉毛もほとんど全部抜けてしまった。
さすがにペンシルとパウダーだけではすぐ落ちてしまうので
筆ペンのような、リキッドタイプのアイブローも使うようにした。
眉尻などはリキッドの上から足して、
全体にパウダータイプを乗せるとかなり定着するみたい。
ちなみに、今のように眉毛がほぼ全部抜けてしまった後は、
いつもより濃い目の色で眉を書かないと目立たなくなってしまう。



ホットフラッシュも毎日起こるが、回数も減り、1日2回くらいだろうか。
もちろん汗はかくのだけれども、随分楽になってきている。
慣れもあるのか、カーっと熱くなる時間が短かったり、暑さもそれほどではないように感じる。



さて、タキソール最終ラウンドを迎えて、最近起きてきた変化は、
爪が浮いてきて、少し出血していること。
爪まわりでいたみはあまりない。
少し前には、手の指もかなりしびれが来ていたのだけれど
タキソール9回目と10回目の間に休薬週を2週間おいたら、消えてしまった。
爪の色に少し変化があり、中指や人差し指などに、茶色っぽい帯が出てきていたのだが、
そういう指の爪がいよいよ浮いてきているみたい。
浮いているということは、爪がゆっくりとはがれているということなのか、
どうやらその時に出血しているみたいで
手を洗っても洗っても爪の間に血が溜まって、固まっている。マクベスか(笑)
今のところ、左手の人差し指と中指がそういう状態になっている。

このまま爪がはがれてしまっても困るので
バンドエイドで強めにテーピングしてはいる。
爪の間が化膿するのが一番怖いので
水仕事は手袋が欠かせない。
来週病院に行ったら、相談してみよう。



葉桜の下、花びらが雪のように舞っていた週末。


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by reeelax | 2009-04-13 00:07 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(5)+タキソール(ラスト12) ついにタキソール終了!

今日のベッドは、窓側。
窓の外、ちょうど正面に桜の木があり、
静かにお花見を楽しみながらの点滴だった。



術前化学療法後半、12回のウイークリータキソールは今日でラストだ。
AC療法から始まった6ヶ月間の最後はお花見なんて
フィナーレっぽくてちょっと嬉しい。



いつも通り、ハーセプチン60分からスタートなので眠くならず
お昼の玄米おにぎりを食べながら、桜を独り占めして眺める。



看護師さんが次々とチェックにやって来る。
そのたびに「タキソール今日で終わりなんだね。よく頑張ってきたね。」
と声をかけていただいた。
私自身は、ベッドで寝ているだけだし
副作用もそこまでつらくなかったので、特に何も考えていなかったけど
言われているうちに何だかすごく頑張ってきた気になってしまった。
なんだか単純すぎて恥ずかしい。

けれどもたしかに、自分の体にはお疲れ様と言ってあげたい。
白血球も何とか自力で回復してくれたし、(ラストの休薬週は2週間置いたけれど)
8度を越える高熱も出なかった。
シビアなアレルギー反応なども出なくて
いわゆるフツウの副作用で持ちこたえてくれた。

そしてほぼ毎回一発で血管を取ってくれた先生たち
事故がないように心を砕いてくれた看護師さんたちに
感謝の気持ちが湧いてきた。



実際には、タキソールが終わるだけで
ハーセプチンは続くので
毎週の点滴通いは変わらない。
今朝、化学療法の主治医の診察があり、
来月の手術までハーセプチンはウイークリーで継続することになっている。
そして、手術の後のハーセプチンは3週に1回にとなる。



相変わらず、頭の中では手術関係で一杯で
タキソールが終了しようが、ここで気を抜いている場合ではない・・・
という気持ちでいたので、
同じ階にあるライブラリーコーナーからこんな本を持ち込んでいた。
とても有名な本ばかりで、かなり、今更(笑)であるが、
診断が下った当時は
遠隔転移が既に疑われていて手術ができないかもしれないと言われていたので
診断初期の情報収集では抗がん剤とか、延命治療などについてばかり読んで
手術のことは全く調べずにいたから、
今更ながら、わかりやすく書いてある本を、よーく理解するのも心の整理に役立つかなと思ってのこと。

乳がん全書

福田 護 / 法研



乳がんあなたの答えがみつかる本―よくわかる!最適な乳房温存療法 (女性のからだ応援シリーズ)

近藤 誠 / 双葉社



乳がんテキスト 改訂第2版―正しい知識と理解のために

野口 昌邦 / 南江堂





けれども桜を見ていて、気が変わる。
せっかくの区切りの日、自分を認めてあげてもいいじゃない、と。
借りてきた本は閉じ、
ipodで心地のよい音楽を聴きながら、ゆっくりすることにした。
ベッドの上に伸ばした両手は、ひんやりして清潔なシーツに触れる。



今、自分がここにいて、桜が綺麗だなと思える余裕があること。
幸いにも、抗がん剤がそれなりに効いているありがたさ。
心配して、励ましてくれる人がいるしあわせ。

タキソールは今日で終わるのだから
髪の毛や眉毛が戻ってくるんだ。
そういう嬉しさだってちゃんとかみ締めて。

小さな達成感を感じることって、ダイエットでも仕事でも何でも前に進むためには大切なこと。
治療だって同じはずだよね。
お疲れ様、術前化学療法は節目だね!と小さく思う。


一呼吸おくと、心の緊張がほぐれてくる。
帰りには、隣の公園の見事な桜並木をお散歩した。
花ごと落ちているものを拾って、手帳にはさんで押し花にする。
今日はおいしいものを食べて、小さなお祝いをしよう。
そして明日から
回復への次の一歩を、進めよう。


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by reeelax | 2009-04-07 20:55 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(4)+タキソール(11)当日&ドキシル承認

今日は、血管の見えにくい(らしい)左手で。
少しでも楽に血管をとってもらいたいので
買ったばかりの暖かいお茶のペットボトルを腕に転がして
暖めていると、先生がやってきた。


「こんにちは~。おっ、それはもしや暖めてくれてるの。」
「はい」
「偉い!じゃあきっとじゃんじゃん出てるね血管」
「たくさん出てますよー」
淡々とした先生が多い中、ノリの良い先生である。外科系なのかな。


「あれっ?もしかして血管が目立たないのかな?」
「ははは・・・そうみたいです」
「なんだあ~(笑)たくさん出てるって言ったじゃないかあ~(笑)」
「いや~、気持ちが大事かと思いまして。」
ここで一緒にいた看護師さんと皆で笑う。


「りらさんは苦労してるんだねー、血管は人それぞれだからほんと大変だよな」
ちなみに人それぞれの例として
同席していた看護師さんの腕は、血管がすごいんだと先生は言い
看護師さんは
「男性みたいでしょ」
などと言って見せてくれた。
なるほどすごい。筋のように何本も浮き出ている。


どうしようかな~、などと言って血管を探りながら
いつもどの辺りに刺すことが多いか場所を聞かれる。

一番多い手首の近くの血管を見せたあと、
ひじの内側の血管が割りと良く見えていて
「ここもあります」
と言うと、先生は即座に
「あっ、あのねー、ここは痛いからやめておくよ」
と言って、手首から少し離れた別の場所に上手に針を刺してくれた。


ノリも良いけれど、先生の患者への気遣いが嬉しかった。
通院センターの針刺しは、先生達の当番制で、
そこにいる間先生は、追いまくられるように針を刺していく。
その中で、ひとりずつの血管をきちんと見て
患者にとって少しでも楽なところと思いやる気持ちがあるって、すごいことだと思う。

それが医療者として当然の心構えであるとしても
はっきり言ってルーティーンワークな筈のこんな作業にも
反映されているのを感じると、安心する。



そんな楽な気持ちで始まった点滴は
いつも通りハーセプチン60分の後、
アレルギー止めの錠剤を呑み、吐き気止めなどを点滴した後
タキソール60分で異常なし。

タキソールでは相変わらず眠ってしまうのだけれど
今日はなんと終了5分前に目が覚めた。体が覚えているのだろうか。



帰宅してから、とても眠くなり、昼寝もいつもと同じ。
眠くてあまり食欲はない。


しびれは今日の時点では弱まっていて
足先と、手の親指に残っていたけれど
爪の「逆知覚過敏」と呼んでいる痛みはひいている。

いくつかの爪に入っていた赤いラインは、濃い茶色に変わったけれど
パールの入ったスモーキーなピンクのマニキュアに、
ホログラムを被せ、
色の黒いところにはストーンを乗せたら隠すことができた。



なぜかわからないが今日は珍しくくしゃみが出ているので
熱を測ったけれど平熱。
風邪をひかないように気をつけないとと思った。
空気清浄機をオンしておく。
化学療法をはじめて半年、
白血球の回復もゆっくりになってしまったけれど
何とかこのまま体調を崩さずに乗り切りたい!


昼寝からさめてニュースを見ていたら
卵巣がんの薬、ドキシルが日本でも承認されたことを扱っていた。
患者さんが署名を15万集めたことが、申請→承認の期間を薬半分にしたと報じていた。
治療をしながら活動をされた多くの患者さんは本当に大変だっただろうなと思う。
まさに、闘いの日々だったことだろうと思う。

ドキシルのことも、卵巣がんのことも不勉強だけれど
ここにも日々闘われている方がたくさんいることや
患者がまとまって声を上げることの大事さ、その影響力を知りとても力が湧いた。

どうか一日も早く、ドキシルを必要な患者さんが治療をはじめられますように。


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by reeelax | 2009-03-31 23:18 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(3)+ウイークリータキソール(10)当日&手術のこと

先週白血球が少なかったので
2週間ぶりのウイークリータキソール。
血液検査からかと思っていたら、しなくてOKというドクターの確認も取れ、
順番も変わらずハーセプチン60分+吐き気止めなど+タキソール60分。
すぐベッドへ通される。



手足のしびれは、2週間休んでいるうちに大分楽になり
足は、指先の感覚が鈍くなるようなじんわりとしたしびれ、
同じタイプの痺れが、もっと弱い感じのものがかかとに。
手は、親指の先に少し。

漢方は、相変わらず3食食前に飲むのを忘れてしまい、
1日に2回ほどになってしまっている。。。

何本か変色し始めた手の爪は、赤いアーチの色が少しずつ茶色に変わってきている。
足の爪は変化なし。




さて、ベッドには針刺しの先生がなかなか来ないので
テレビを見にちょっと待合室へ。

今朝の病院は、それぞれのテレビの前にやたらと人がたまっている。
WBC決勝の中継があるから。
何度も名前を呼ばれても席を立たない人さえいる。

野球は全然詳しくなかったけれど
2004年のオリンピックで女子ソフトボールのファンになってから
つられて大きな試合は見るようになった。



点滴の間、どこかで男性が、看護師さんに試合の経過を聞いている。
私も気になったので
ハーセプチン点滴の間は、手術法の本などをパラパラめくりながら、声だけは聞いていた。
ハーセプチン初回に点滴中にふるえと熱があって以来、
副作用らしきものは何も起こらないので気が楽。

その後、タキソールが入ってくると相変わらず眠くて眠くて
寝入ってしまい、気づいたら「そろそろ終わりですよ~」という
看護師さんの声で起こされた。
その時9回くらいだったので
ケータイの速報を見ていた。

するとカーテンで仕切られた隣の部屋に誰か入っていたようで
ワンセグをつけて、実況が聞こえてくる。
やっぱり音で聞くのはいいなあ。

日本の優勝が決まると、
色んなところで明るい声が聞こえてくる。
いつもはとても静かな通院治療室だけど、こういうのはいいな。


その後、この間の☆☆ナース
手術のことについてアドバイスをもらうために会いに行く。
まだ、最終的に胸のしこりがどれだけ縮小したのかなど
分からないことだらけなので
仮定の話ばかりではあるけど、いろいろと勉強になる。
こういう時は、良い例よりも残念な例を教えてもらえるほうが現実を見られるというものだ。
聞いているうちに、自分の希望はよりはっきりしてきたし、
足りない情報が何なのかがわかったので
話してよかったと思う。
セカンドオピニオンを聞きに行く手配も頭にはあるものの、
まずはなるべく早めに外科の主治医の説明を聞きたいと思う。



私の乳がんは、今どんな感じなんだろう。。。
同じような治療を受けている人は、どんな選択をするのだろうかとふと考える。

とにかく今日の薬たちも、ちゃんと効いていますようにと強く願う。


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by reeelax | 2009-03-24 22:23 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(2)&手術のこと

白血球がついに1000台後半に落ちていたので
タキソールは今回お休みで、ハーセプチンのみの点滴。

休薬週をはさんでいたのに白血球は回復のスピードがゆるかったようで
今までで一番低かった。
5ヶ月以上もスケジュール通りにこなしてきたけど
このところ2000台でじりじりと下降していた。
さすがに薬も溜まってきているのかな。
今まで頑張ってきてくれた体に感謝しつつ来週に期待。

ハーセプチンは
前回(初回)のように点滴中に震えと熱が出ることもなく60分+αで終了。


今日は外科の先生とも話す時間があり
今までで一番落ち着いて手術のことなどについて話すことができた。
今の段階では、大きく分けて4種類ほどの手術法の可能性があるということで
それぞれに対して先生の今の見解などを聞く。

私も気になっていることを質問。
今の病院でできる手術、そうでない手術などが分かるので
セカンドオピニオンの病院選びに役立ちそう。

術前化学療法の最終的な結果を見て、私の希望も合わせて決めることになる。

「私の希望」は何となく見えているけれど、
判断のための情報が圧倒的に足りない。
診察の後ライブラリーコーナーでそれらしい本を選んでみる。

乳がん診療ガイドラインの解説―乳がんについて知りたい人のために (2006年版)

日本乳癌学会 / 金原出版




科学的根拠に基づく 乳癌診療ガイドライン2. 外科療法 2008年版

金原出版




患者さんのための乳房温存療法ガイドライン―正しい理解をもって治療を受けていただくために

金原出版




今までは、目の前に起こっている検査や点滴、
ひとつひとつを乗り越えるのが精一杯で、
その気持ちをキープするために、手術のことを考えることを避けていた。


それでも、ブログを通じて出会った方々の記事を読ませてもらう内に
手術のことについて自然に学べたので先生とも話すことができたし
気持ちも付いてきた。
今なら、手術のページをきちんと見ることができるし
自分のために知りたいと思える。
仲良くしてくださってる方々に感謝の気持ちで嬉しくページをめくる。


そこに、通院治療室のナースが通りかかった。
「りらさん何してるの~?」
「手術の日程が決まったので勉強しようと思って」
「そうなんだ、良かったね。
りらさんは乳腺の☆☆さん知ってる?」
と私がいつもお世話になっているナースの名前を聞く。

☆☆ナースは、乳がん看護認定看護師で、歳もたぶん私と同じ位の人。
私が治療のためにこちらの病院に移った初診の時から親身になってくれて
ドクターの診察の後、いつも時間を取って話を聞いてくれたり、元気付けてくれた大好きなナース。

「手術のことについて色々相談に乗ってくれるし、時間とってもらったらいいわよ。」
と、彼女が時間の余裕のありそうな曜日を教えてくれる。

それは良いことを教えてもらった。
次に外科の先生と話すのは1ヶ月ほど先だから
その前に☆☆ナースに時間を取ってもらうことにしようと思う。


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by reeelax | 2009-03-17 22:31 | 術前タキソール&ハーセプチン

【休薬週】ハーセプチン(1)+ウイークリータキソール(9)10日後

今朝は、手足のしびれが大分楽。
ホットフラッシュはとても弱いものがたまに来るだけ。

良いお天気だし、暖かいので気分も良く、
家の中のことをするにも体が軽い。

今日は家事をなるべく片付けることにしようと決める。
まずは、洗濯。
バスタオルと春物のカジュアルをいくつか洗う。

そのままベランダでグリーンの手入れをして
小さな花を何本かカットして、小さな一輪挿しに飾ってみる。
ベランダは小さいなりに、木の床材などを敷き詰めたりしている。
そこに座って、今度はどんな鉢植えが欲しいかなどと考える。
遠くで鳥が啼いていて平和な気分。

窓を開け放って
床掃除皿洗いなどなどしながら
野菜スープを多めに作る。

ちょっと凝った形のオリーブオイルのビンが空になったので
中身を洗って花瓶にしたいのに
注ぎ口が中々はずせなくて、格闘する。

音楽をかけてお茶を飲みながら、本を読んだり
ベジバーガーを食べたりしていたら
散歩に出かけるタイミングを失い、夕方になってしまう。
午後に、部屋に差してくる光の感じが一番好きなので
気持ちが良くて気づくと夕方ということが結構多い。
夜は何を食べようかな、と考えはじめる。
長いもを洗って、ひげを焼いて落とそうとコンロにかざす。
静かに赤く光って焼けていく。

そうだ、母にメールする。
私は元気で、今日も生きてるよー

黙って、私のしたいようにさせてくれてありがとう。

だから、
何の変哲もない、のんびりした一日も
あたたかくしみてくる。

自分のリズムで暮らせる、という幸せは
一番の贅沢だね。


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by reeelax | 2009-03-13 00:48 | 術前タキソール&ハーセプチン

ハーセプチン(1)+タキソール(9) 4~5日後

残念ながら関節痛は復活した模様。
4日目の土曜日は、脚の痛みが強く、ロキソニンを2回飲んだ。
特に膝が痛かったので、歩き回るのが億劫だった。

それでも来週は休薬週だったので嬉しく
ショッピングセンターを歩き回ったけれど
足の裏のしびれもひどくなってきたので
具合が悪くなる前に帰宅。
夕食を食べながらWBCを見る。
点数があんなに入る試合を見たことがあまりなかったので
野球に詳しくない私でも面白かった。

手のしびれもかなり範囲が広がってくる。
作業には問題はないけれども
包丁などで滑らないように多少緊張するようになってきた。

お風呂の中で、手も足もマッサージ。
上がってからもオイルで念入りにマッサージ。

それにしても前回はほとんど痛みがなかったのは
いったい何だったのだろう。
食べたものや生活習慣などを思い出してみるのだが
前回特に変わったことが思いつかない。

あえて言えば点滴の後2~3日はいつもは家の中で過ごすのだけれど
前回は心エコーの検査で病院に出かけたりして動き回っていたことと
半身浴を長めにしていたり
反対に今回は点滴後のお風呂の時間が短かった日が続いたことくらい。

あまり関係あるとも思えないけれども
記録のために残しておこうと思う。



今日は痛みは大分引いたけれど、膝が痛いので
ゆっくり目に歩く。
それでも、今週末の最大の目的だった花を買いに連れて行ってもらう。

そのお花屋さんは前から目をつけていた店で
庭が広く、非常にたくさんの種類の花が売っている。
車で通る広い道沿いにあるのでいつも一瞬で通り過ぎてしまうのだけれど
お洒落な外観といい
お花のレイアウトといいとても気になっていた。

店にはひとりの同年代っぽい男性がいるだけだったので
存分に見て回る。
見ているだけでも楽しい。
似ているのに微妙に違う種類がたくさんあるのが面白い。

あれこれ眺めたり手に取ったりして
白や青の小さな花がたくさん咲いている鉢植えを3つ買う。
足つきの木のボックスも一緒に買い、ベランダにセットする。
私の小さなベランダがおかげで華やかになり嬉しい。
早く明日の太陽の光の下でゆっくり見てみたいと思う。

その後、図書館へ。
ベランダガーデニングの本をかりて来る。

夕食の買い物の前に大好きなカフェに寄り道。
パンが焼きあがった所で、とてもいい香り。

特別なことは何もないけれど、2人で過ごすいつもの週末。
足も手も変な感じだけれど、
それなのに変わらぬ時間が過ごせたことに満足。
家族でもない彼が、私の体を自然に気遣ってくれることが
本当にありがたいと思う。
逆の立場だったら、こんな風にできるだろうか・・・

明日から一週間、好きなことをして、体を休ませて
残り3回の点滴を迎えたい。


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by reeelax | 2009-03-09 00:23 | 術前タキソール&ハーセプチン

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


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