術後8年 やっと本当に元気かも

術後8年が経過しました。
抗がん剤からは9年です。
今年も、定期検診の超音波と血液検査は問題ありませんでした。
ほっとしました。

告知から、とても長い時間が経ちました。

今、私の体は本当に具合が良いです。
ステージIIIからの抗がん剤治療、手術、放射線、ハーセプチンという数年間は
(ホルモン錠剤服用は今も続いていますが)
がんという病気を私から遠ざけてくれました。
そして、その代償として、体力と気力も相当奪っていったことに
今更ながら
改めて
気付きました。
毎年、術後〇年の定期検診の結果をブログにアップするごとに
元気になってきた
体調が回復してきた
と書き込んできましたが
今年初めて「私は本当に元気だ、体力が回復した。気力も充実している」と言い切れます。
それくらい、体を動かすのが軽やかだと感じます。
逆に言えば、ここ数年、そういう感覚を味わったことはなかったことに
軽い驚きを感じています。

今では、日常的にジムに通って汗を流したり、疲れた時はとにかく横になったりして
体とうまく付き合うことを意識しています。

精神面も、人との比較で落ち込むことはだいぶ減って、
時間はかかったけれど、望む方向で徐々に仕事量も増やせていることに小さな安心を感じています。
今まではとにかく目の前の仕事をこなすこと、職場で病気のことがばれないようにすることが優先事項でしたが、
最近では、もうすこし自分の希望に叶う仕事に挑戦できるようになりました。
病気の後に就いてきた仕事(といってもアルバイトですが)の実績が多少なりとも評価されはじめているようで
この先は、こういう風な職種を目指そう…などと初めて希望を抱くようにもなっています。

今年は、自分にとっては前進のタイミングのように感じています。
長い治療期間中に、少し自信を失ってしまいましたが
自分が望むチャンスがくれば、しっかり波に乗りたい。
小さいけれど攻めの気持ちが生まれたことが嬉しいです。








[PR]
# by reeelax | 2017-06-15 00:40 | 日々のこと | Comments(1)

買い物に行った時のこと

週末に買い物に行った。

大きなショッピングセンターで食事に入ろうとしたら、
小さな女の子が私の横を通り過ぎて行った。
泣いている。
涙をぬぐいながら向こうへ行ってしまった。
気になって見ていると、突き当りでくるりと振り返ってまた歩いてくる。
真っ赤な顔からは涙がポロポロと。
手で涙を拭いながら、パパー、パパーと泣いている。

辺りを見回したけれど、父親らしき人はいないし、
週末の人混みの中、みんなその子に気づかない。
どうしようと思っている内に、その子は私のすぐ近くまで戻って来た。
あんな小さい子ひとりで、こんなにたくさんの人の中、怖いだろうな。
思わずしゃがんで、大丈夫?と聞いた。
すると一層大きな声でうわーーー、と泣いた。
パパがいないー、と。
反射的に、右手を伸ばした。すぐにつかまってくる、小さくて赤い手。
髪を長く伸ばした、小さな頭を撫でる。

迷子サービスまで連れていってあげようと思い、
まだ全力で泣いていたけど、少し話しかけてみる。
パパいなくなっちゃったんだ、こわかったね。
大丈夫大丈夫。パパ、きっといるよ。
お店の人に、探してもらおうね。

名前を教えてもらうと、
手を繋いだまま、一緒に歩き出した。
こんなに小さくて、柔らかいのか。
その感触に驚いた。
そして、熱い。

何だかとても愛しかった。

ああ、私は、自分の子供と、こういう風にすることはないんだな。
と思った。

前にも散々書いているけれど、子供を持つことに関して真剣に考える前に病気になってしまったので、
夢が奪われたような悲しみはない。
でも、選択肢がもうないんだ、ということを静かに悟っていくというステージは
やはり荒涼としたものだ。

私は、私の子供に会いたかったのかな?
そこまではっきりとは思っていない。
ただどうしても、周りが家族を持ち、子供を育てているのを見るにつけ
自分の体温が少し低くなるような感覚がある。

このステージは、淡々と、通り抜けたい。

ネット経由で見られるのは、親となった知り合いの姿だけではない。
既婚未婚にかかわらず、色々な理由で子供を持たない先輩たちもけっこういる。
直接、こういうことは話さないけれど
そういう生き方を参考にさせてもらおう。

後付けの被害妄想は、自分には必要ないから、
今日はそのことを、自分に言い聞かせようと思う。



















[PR]
# by reeelax | 2016-09-30 03:12 | 覚えておきたいこと | Comments(0)

術後7年 元気です

お久しぶりです。
抗がん剤スタートから8年、術後7年が経ちました。
今の所、再発もなく、元気です。

病院には継続して定期的に通っており、
1年に1度は超音波や血液検査をしてもらうという形です。
毎日タスオミンを服用していますが、最近は忘れがちなので、これは反省です。

また、不定期ですが相変わらず生理はあります。

ここ2、3年程、体の調子が本当に良くなったのを実感しています。
放射線直後は、体の中に熱がこもっているような感じがあり、夏は本当にだるかったです。
一部毛穴もふさがっていましたから、汗がうまくかけなかったのでしょうか。
また、ホットフラッシュもほとんどなくなり、薬の効果としては分かりませんが体の感覚としては楽です。
抗がん剤は心臓や腎臓、肝臓にもダメージを与えましたが、漠然としただる主な感じが抜けてきて、気力や集中力が保てるようになりました。
脇の下のリンパを取った右腕も、重いものはまだ持ちませんが、洗濯物を干すときのだるさや、着替えの時の不自由さはほとんど感じません。

これは、有り難いことにずっと回復の日々を送ってこられたこともそうですし、
昨年からスポーツジムにも通い始めたからかもしれません。

私はがんの告知を受けたのが、まさに2回前のオリンピック、北京オリンピックの開幕時だったのですが、今年、リオオリンピックを見ることができてとても感慨深かったです。

乳がんは長くつきあう病だということは先生にも言われましたし、情報としても知っていたつもりでした。でも告知を受けた時はステージも進んでいましたし、度重なる治療の末亡くなった父の姿がフラッシュバックして、とても前向きに考える余裕はありませんでした。きらびやかな開会式をひとりの部屋で見ながら、もうオリンピックを見ることもないのかなあと放心していました。

事実、同じステージIIIで知り合った病友さんたちの何人かとはお別れも経験していますので、今でも恐怖感はあります。だから治療がひと段落してもセールで来年の自分のために服を買う気にはなれなかったし、年金を払って何十年先の自分に備えたところで、存在していないかもしれないのに何の意味があるのかという気持ちでいました。

でも今年、またオリンピックを見ることができて、自分の中で少しだけですが、気長に行こうという気持ちが強まりました。メダリストたちにもいろいろな物語があり、その上で闘っていることを知ると、私は私でつらい気持ちを持ちながらも、前を向かなくてはいけないと奮い立つような気持ちになりました。

そう、つらい気持ちは持っていてもいい、けれども同時に少し先の未来の自分のためにも、できることは努力しよう、という気持ちが生まれました。

実は前回、術後6年のブログをアップした時くらいから、私は新たなしんどさと向き合ってきました。

体の調子が良くなり、仕事もそこそこちゃんとやり、髪も伸び、やせた自分。何となく、昔の自分に戻れたような気すらして、治療に入ってから連絡を絶っていた人たちとも久しぶりに会うようにもなりました。皆が私のことを心配してくれていたことはとても嬉しかったけれど、同時にやっぱり人生のブランクを感じざるを得ませんでした。

社会的に成功している友達、立派に子育てしている先輩。とてもまぶしく見えました。
これだけ長い時間をかけて、自分の生き方に納得していたつもりでも、私は何かを失ってしまった、と感じてしまう自分が情けなかった。いろんな気持ちでざわざわとして、何度も泣きました。

でも同時にこう考えていました。社会に戻って行くということは、資本主義の社会の中で生きていくことだし、社会の中で居場所を見つけることでもあります。だから理由はどうあれ、治療という形で一旦その枠組みを離れたのだから、喪失感があっても当然だと。

努力を続けて、華やかなキャリアを進み続けている友人はうらやましい。かわいい子供と一緒に写真を撮っている先輩もうらやましい。何となく、そういう人生を歩むものだと思っていたから、心の底にすりこみがあるのです。治療生活から離れて、社会に戻ってみて、さらに昔の自分とつながっていた人たちの姿を見ると、まるで夢から覚めたようにあっけなく、昔の価値観に引き戻されてしまう自分がいました。あんなにつらい治療を乗り越えて今ここに立っているのに、そのことを誇らしく思えないなんて、自分はほんとうにばかだなあと思ったし、とても恰好悪いですが、なんで私が・・・という気持ちが未だに消せないんだな、子供だ、とあきれもしました。

そして急いで思い出しました。治療前と同じ仕事に、同じペースで戻っていいのか、というのは本当に飽きるほど考えたけれど、今の自分には難しいし、せっかくだから他のことに挑戦してみようという結論を出したのだったと。

私は、出世レースにはもう戻らない。子供も産めないから、子供なしの人生を進むことをシンプルに考えれば良い。いつも何とかここまで思考をひっぱって、落ち着こうとしています。

まったくまとまりがないですね。
でも、一気に書いてすっきりしました。
書いている間、涙がずっと流れていました。
でも普段我慢しているから、いいですよね。
[PR]
# by reeelax | 2016-09-16 16:52 | 術後治療 | Comments(2)

術後6年 穏やかです

大変にご無沙汰しています。
術後6年、再発なしで無事にここにいます。

今日は、記録として残しておきたいことを一旦投稿したいと思います。

相変わらず、毎日一粒、女性ホルモンを抑える薬を飲んでいます。
病気のことが日常に紛れて行くに従い、つい飲み忘れてしまうこともあるので
外出の時持ち歩く化粧品のポーチに、何錠か入れておくことにしています。

病院には3カ月に一度通い、血液検査や超音波、触診も定期的に受けています。

生理が年に何度かありますが、あまり気にしないようにして
薬を飲むのを忘れないように過ごしています。
先生方は、そうこうしているうちに早めに閉経が訪れるのではと考えているようです。

先生方も何人か入れ替わって
長い化学療法の期間、生まれて初めての手術、真夏に通った放射線の期間、その後も続いたハーセプチンの点滴の間
いつもいつも泣いてばかりだった私のことを知りません。

それでも、私の記録を見て
再発を見逃さないよう、できるだけのことをしてくださっています。
今はそれがとても心強い。

でも、ここに戻ってくると、涙が出ますね。
キーボードを打ちながら、未だに、泣いてしまいます。
何ででしょうね。

別の機会に、改めて、今の自分の心の中も整理したいと思っています。

PS
コメントを書いてくださったみなさん、どうもありがとうございます。
懐かしいお名前も拝見して、とても嬉しくなりました。
今、まさに治療中の方もいらっしゃるようで、心から応援しています。
[PR]
# by reeelax | 2015-11-03 14:18 | 術後治療 | Comments(4)

術後5年の毎日

こんにちは

コメントを入れてくださった方、ずっとお返事をしておらずに
大変心苦しく思っております。

読ませていただいて、胸にこみ上げてくる思いが色々あるのですが
上手に言葉にならずにすみません。

ただ、同じような状況の方が検索でこのブログを見てくれることもある様なので
コメント欄の素敵なメッセージを見たら
孤独感がきっと和らぐのではないかなと思い
公開にさせていただいています。
御理解いただけたら嬉しいです。



先日から、やはり昔の生活を懐かしむ自分とのたたかいは
じわじわと消えずに残っています。
体が元気になった分、周りとの比較に敏感になっているようです。

ですが最近は「小さく暮らす」という考え方を気に入って、実行しようとしています。
まず、とにかく物を捨てて、必要なものだけをそばに残すことにしました。

本→宅配の買い取りに出しました。実は、診断された直後から、もしかしたら家で最後の日々を過ごすことになるかもしれない・・・と思い、気になる本を本棚いっぱいに集めていたのです。
でも今はお散歩がてら図書館に行ける体力と、時間があります。ですから一部、売りました。
病気に関する本も、相当買い込みました。再発した時のためにととっておいたのですが
今はネットもあるし、その頃にはガイドラインも進化しているだとう思い、ありがとうの気持ちを込めて売りました。

服→これも宅配の買い取りで売りました。微々たるものですが、まったく捨てるよりはいいかなと。着古しのパジャマ、化学療法治療中に来ていた部屋着やバンダナや帽子、かつらは、いたんでいるものは思い切って捨てました。いままでありがとう、さようなら、という言葉を添えて。
会社員時代に着ていた服は質の良いものが多いですが、デザインも古いので思い切って捨てたものも何着かあります。

そして、またいつか必要になるかもしれないと思いとっておいた仕事関係のものも、古い食器も、たくさん捨てました。
ずっと段ボールにはいったまま使っていなかったからです。
捨てても何ら支障がないことに気付き、
私の毎日は、確実にあたらしい方向に開けているのだと
体感として理解できて、良かったです。

先日の記事にも書きましたが、幸せって何なのか。
今の私にとってはうまいこと小さく暮らすことが幸せです。

トレンドのお洋服やバッグはもちろんまだまだ大好きです。
豪華な旅行も行きたい。
ですが、もともとシンプルな装いが好きなことを優先して
手触りの良い落ち着いた色の服を少しだけ持って
バッグも、靴も、良い物を少しだけ。
そういう自分にあったスタイルが大丈夫な職場にいることを感謝して。
お洒落なランチは毎日のように食べなくても
自分で作ったお弁当は自信を与えてくれます。

バリバリはたらいていたころの自分だったら
どう思うだろう?しょぼいなって思うだろうか?
でも時間があるから、じっくり服を選んで、少なくてもお気に入りのワードローブがつくれるし
時間があるから、安くておいしくて、体に良いお弁当を作ることができる。
時間があるから、興味のある映画も、コンサートも、そして学校にも行ける。
働きすぎて疲弊していないから、お酒をたくさん飲んで倒れるように寝なくてもいい。
そうきっと、時間があって心の余裕があることは悪くないって思っているはずです。

今の暮らしは、思い描いていたものとちょっと違います。
だけど、なかなか悪くないのでは?って思う瞬間も確実にあります。

最後には、幸せだった!と笑っていたい。
そのために、毎日毎日、自分を大切にして行きたい。
[PR]
# by reeelax | 2014-09-20 16:06 | 術後治療 | Comments(7)

34歳 シングル 始まりは乳がんstageⅢC。術前化学療法・部分切除・放射線治療・術後ハーセプチンまで終了。現在ホルモン療法中。自分の心と体を大事な友人のように扱いながら治療の日々を過ごしてきました。


by reeelax
プロフィールを見る
画像一覧